自分の生命保険を人任せにしないために(その①)

生命保険

そもそも生命保険に加入する目的とは?

日本の生命保険加入率は、世界的に非常に高い。その理由については、いろいろ説明されていますので、聞かれたこともあると思います。また、生命保険に加入する目的についても、万が一の際に残された家族の経済的な負担のためと誰もが回答するのですが、生命保険文化センターの調査を参考に実態を見てみましょう。

全生保の生命保険の世帯加入率(個人年金保険を含む)は89.8%、個人年金保険の世帯加入率は24.3%となっている。

加入時の情報入手経路をみると、「生命保険会社の営業職員」が45.1%(前回46.5%)と最も多く、次いで「保険代理店」13.9%(前回15.8%)、「友人・知人」12.7%(前回10.3%)、「家族・親類」12.6%(前回9.9%)の順となっている。 

直近に加入した生命保険会社について現在どのような点を評価しているかを尋ねたところ、「顧客の立場に立って相談や質問に誠実に対応してくれる」が35.4%(前回32.3%)と最も多く、次いで「契約内容に関する情報がわかりやすい」35.1%(前回32.9%)、「保険金や給付金が正確(確実)に支
払われそうだ」32.2%(前回34.9%)となっている。
  

●2018(平成30)年からの3年間に民保(かんぽ生命を除く)を解約・失効した理由をみると、
「他の生命保険に切り替えたので」が34.6%(前回33.0%)と最も多くなっている。次いで「掛
金を支払う余裕がなくなったから」23.0%(前回31.9%)、「掛金が更新により高くなってしまっ
たから」12.8%(前回14.4%)の順となっている

出典:生命保険文化センター 2021年度生命保険に関する全国実態調査<速報版>

【必要保障額】を把握することの重要性

自分が万が一の際、家族を守るために加入する生命保険。前述の調査から判明しないことに、いくら保障が必要なのかを説明されているのかどうか。自分の必要保障額を把握した上で、複数社の保険商品を比較検討し、加入していることが望ましいことだと、ファイナンシャルプランナーなら誰でも知っているはずです。生命保険商品の販売を担当するセールスマンにもファイナンシャルプランナーの資格者が多いので、当然説明してもらいましょう。

必要保障額 = 万一の際に残された家族に必要となる資金 - ※既に準備されている資金

既に準備されている資金には、保険以外の貯蓄などのほか【 社会保障(遺族年金)】も含まれます。

遺族年金(受給要件・対象者・年金額)|日本年金機構 (nenkin.go.jp)

社会保障を説明できない生命保険販売担当者は、信用しない!

日本の社会保障の特徴は、国民皆保険制度。その制度により、給料から多額の社会保険料を天引きされているにも関わらず、その社会保障でカバーされている国の保障内容を説明することなく、自社の生命保険商品を販売している。この現実を、生命保険業界はどう思っているのだろうか。

必要以上の大きな保障には、大きな負担が伴い、必要以上の負担が人生100年時代の老後対策にどれほど影響していることか。保険営業担当の方には、ライフプランシミュレーションをして貰った上で、しっかり社会保障と必要保障額についての説明を貰う。その上で、国の保障で補いきれない不足部分の最適の解決策としての生命保険商品を提案してもらいたいものです。

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